今日もランクル日和

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オーバースペックの魅力

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オーバースペックとは、機械や装置の利用者が求めるよりも、更に高く持っている性能と、その性能を持つ機械装置の総称。  

過剰性能 - Wikipedia

 
本来であれば、オーバースペックにならない製品であっても、使用者が異なればオーバースペックになるのだ。例えば現在のダイバーズウォッチは、JISもしくはISO規格に準じた設計にしなければならない。潜水に使用するために必要な性能は数多くある。深海では適切な設計のダイバーズウォッチだったとしても、陸上で使えばオーバースペックであると言えるだろう。

陸上でダイバーズウォッチを使っても問題はない。ただし普通の時計よりもサイズが大きく重い。防水性能(装備)のコストが掛かり高価である。

ダイバーズウォッチを買う人のほとんどは潜水に使うわけではない。まさにオーバースペックで無駄なことのように思える。しかし性能に特化した道具は単純にカッコいい。男のロマンというやつだ。


ダイバーズウォッチは陸上で使うメリットもある。

強力な夜光と視認性の高さ。潜水中は一瞬の見間違えで命を落とすので、規格の要求事項の中に判読性の試験がある。つまり過酷な状況でも時刻が読みやすくなっているのである。大きなインデックスや長針短針の区別のしやすさなど、ダイバーズウォッチの特徴的なデザインは、それぞれに意味があるのだ。当然、老眼でも読みやすい。

一番のメリットは防水性だろう。数百mもの潜水ができる防水性能があるので、陸上での水濡れには無敵である。夏場に汗をかいて、ダイバーズウォッチをつけたままザブザブと水洗いしても全く問題はない。(洗剤は使わないほうがよい)

お風呂(お湯)につけても問題ない。温泉は成分によって保証できないけどね。セイコーの機械式ダイバーズは水に漬けて凍らせたあと、熱湯でグツグツ煮ても普通に動くくらい丈夫なのだ。当然これはダイバーズ規格以上の過酷な条件なので、良い子はマネしちゃダメ。

防塵性能もあるため多少の泥水も大丈夫。記事一番上の写真は、現場で泥水に浸かりながら使用したところだ。ただし使用後はキレイな流水で泥を流して、ブラシで細部に入り込んだ、泥などを掻き出しておかないと、回転ベゼルの中に泥が堆積して動きが悪くなる。本体の中(機械部)に泥が入ることはない。

ダイバーズウォッチは丈夫なので大胆に使える。多少の傷なんか気にする必要もない。長年使い込んでたくさん小傷が入ったくらいがカッコいいと思う。手入れを欠かさず大事に扱うとずっと使えるのである。


男子はオーバースペックに弱い。

全てを理解できなかったり、性能を引き出すことができなくても、それを所有しているだけでワクワクするのだ。

ランクルは毎日運転している。姿を眺めて運転席に座るだけでテンションが上がる。背筋を伸ばして運転するのが気持ちいいのだ。アスファルト道路ばかりだけどね。

ずっしり重いダイバーズウォッチも装着すると、ニヤニヤと笑みが溢れてしまう。何度見てもカッコいいからである。意味もなく時刻を確認してしまう。

オーバースペックは非効率で無駄だけど、その無駄を愉しむことができるのだ。