純正ハンドルの現状
私のランクル70には、好みではない社外品ハンドルがついていたので、純正の中古ハンドルを探して交換してもらった。やっぱり純正ウレタンハンドルが一番違和感ないし、道具っぽくてイカスのである。定番のナルディクラシックもカッコいいけどさ。
デザインは満足しているけど、なにぶん使い込んでいるので、手が触れる部分のシボが無くなりツルツルピカピカなのだ。使えないことはないけど、汗をかくと滑る。これから暑い季節になると気になるところ。しかも外周部は日に焼けて変色している。
選択肢は5つ
1.純正ウレタンハンドルの新品を買う
品番:45100-60190-B0 ¥27,972
2.社外品ハンドルの新品を買う
ナルディクラシック 380mm ¥41,100(実売価格¥33,000程度)別途ボス必要
3.業者に革を巻いてもらう
おおよそ¥30,000~
4.純正ウレタンハンドルの中古を探す。
選べるくらいたくさん市場に出回ってるけど、
色焼けのない状態の良いハンドルは意外に少ない。
一番無難だけどつまんない選択。
5.諦めてそのまま使う
悩ましいなあ。
いずれBJ時代(ランクル70初期)の純正ウレタンハンドルが欲しいのだ。しかしすでに製造中止で、中古品もほとんど出回らない。気長に探し続けるしかない。
最終型の純正ウレタンハンドルは今でも新品が手に入るけど、結構な価格である。最近立て続けに修理してるのでお金はないし、程度が良い中古もまだたくさんある。これを新品で買うくらいなら、ナルディクラシックを買うよなあ。
業者に革巻いてもらうと素晴らしい出来だろうけど、そこまでお金をかけるハンドルではない。・・・結局諦めるか、程度の良い中古を探すしかないのか。
良さそうな革カバーを発見
みんカラを読んでいると、こんな商品をつけている人がいた。
おおっ。これは良いかも。
被せるだけの太いハンドルカバーと違い、薄い革を編み込むので、純正本革ハンドルのように見える。しかも安い。とりあえずポチってみる。
付属している糸は黒のみなので、グレーの糸も追加注文しておく。
さあ革を巻くのだ
写真を取り忘れてしまったが、革自体の品質は悪くない。革については素人だけど、これまで触ってきた革と比較しての話である。革の色もハンドルの色に近似している。うーん良いんじゃない。一部パンチングレザーになっているのが気になるかな。以前の商品は全てスムースレザーだったけど、モデルチェンジしたようだ。
革両端のステッチも縫製がイマイチの部分があった。ステッチの重複してる部分が雑に曲がっていたので修正した。3本スポークハンドルだと、ちょうどこの部分が見えて目立つのである。重複部分を少しずらすか、最後まで丁寧にミシン掛けして欲しいところ。
革を編む
まずは純正ハンドルの汚れをとるために、無水エタノールやパーツクリーナーをウエスに含ませて、ゴシゴシと洗浄する。革で隠れる部分だけど、手垢などの汚れと雑菌を封印するのは気持ちよくない。
革はリング状になっているので、ハンドルに被せる。少し小さめにつくられているので、伸ばしながら被せる。力が必要な作業だ。この革は5分割されているので、縫い目が左右対称になるように位置決めする。
ハンドルのスポーク部分の革には糸を編み込むことができないので、裏側に両面テープを貼る。
編み始めは、スポーク部から。3回同じ穴に糸を通して締め上げると、糸端部を固定しなくても緩むことはない。余った糸端部は、見えないようにスポークの両面テープに貼るか、革の裏側に入れ込んでおく。
編み方は説明書に書いてある簡単な千鳥編みにした。糸はかなり長めなので、凝った編み方でも可能である。
針は付属しているが、それ以外に目打ち(千枚通し)が必要。数cm編んだら、目打ちで糸をすくって端から順番に少しづつ締め上げていく。ひたすらこの繰り返しである。
編み終わりも、スポーク部で3回同じ穴に糸を通して締め上げる。
上半分を編むと、かなり慣れてきて編むスピードも上がる。難しいのは、編み終わりの部分。3回同じ穴に通すときには革は完全に締め上がっているので、隙間がなく針を通すのも力がいる。コツさえ分かれば誰でもできる作業だけど、単調な作業な繰り返しでもあるので向き不向きがあると思う。
私の下手な文章読むくらいなら、メーカーがYouTubeにアップしている動画を見るほうが何倍も分かりやすい。私もこの動画を見て予習をした。
ひたすら編んでいると、自分が機械になった気がしてくる。この無心で作業する感覚が好きなのだ。全部編むのに2時間ほどかかった。もう要領を掴んだので次は1時間くらいでできそうだけど、もうハンドルがない(笑)
ハイ完成
うーーーん。トレビア~ン。
まるで純正本革ハンドルのよう・・・は言い過ぎだね。
安いのは汎用性が高くて大量につくれるからだ。よってスポーク部分には革が巻けない。キレイに革を巻こうと思ったらその部分は専用部品になるから無理なのだ。一応メーカーからスポーク用の革も別売りされているけど、一体ではないので後付感は否めない。
¥3,500の商品という割り切りは必要である。実際に使っているとスポーク部に触ることは、ほとんどないから気にならない。運転しているときにはハンドルなんて見ない。結局は盆栽カスタム的な所有満足度の問題だけなのだ。どうしても気になるなら業者に頼むなり、自分で革を調達してスポークの型をとるしかない。
革を編むのは初めてだったから技量不足もある。しかし糸を通す穴ピッチも均一ではない。汎用性をもたせるため穴は全周開いているため、スポーク部分の穴も目立つ・・・重箱の隅をつつくようだけど、これらも仕方ないところだ。
さっそく使ってみる
革を巻くので、ハンドルは太くなる。元々ランクル70の純正ハンドルは細めなので、ちょうど社外品ハンドルくらいの太さになる。純正ハンドルのトラックのような感じが好きだったけど、革巻きの握り心地は上々である。
しっかりとグリップするし、ズレることもない。革特有のサラリとした感触が気持ち良い。これから汗ばむ季節には重宝することだろう。ランクルは普通の車よりも多くハンドルを回さなくてはならない。この革巻きハンドルだとより早く操作することができるのだ。いい買い物だったと思う。後は耐久力だね。
こうなるとシフトノブも革巻きにしたくなる。わははは。物欲は連鎖するよねえ。