未舗装路を走りたい
4輪駆動車を手に入れたら、多くの人が未舗装路を走りたいと思うでしょう。私もそうです。しかし私は運転が上手くないのです。おそらく運動神経が良くないことが原因でしょう。空間認識能力は比較的あると思いますが、反射神経が鈍く手足を思い通りに動かすことも下手なのでしょう。
だからクロカンコースに入ってバリバリ攻める気はありません。私はランクル1台しか所有してなく、通勤・家族サービス・その他の移動などすべてをこなさなくてはなりません。しかも生涯このランクルに乗り続けることを決意したのです。だからボディをボコボコにしたくない・・・ごめんなさい。ボコボコのボディが勲章という哲学には賛同できないのです。でもランクルを手足のように扱える人は尊敬します。素直にカッコいいと思います。
だったらランクル70でなくていいじゃん。ええ、ごもっともです。ランクル70性能の30%も使えてないと思いますし、これからも使えないでしょう。私にとって有効なのは丈夫で長く使える車体と部品調達の容易さくらいです。一番重要なことは見た目がカッコいい!と思えることですね。これはブレません。
あああ。話が脱線してますね。
私は長年オフロードバイクに乗っていました。運動神経が良くないので下手の横好きです。モトクロスコースに入ることも、タイムを競うこともありませんでしたが、林道ツーリングが好きでよく山に入ってました。ぶっ飛ばすこともなく、トコトコとひたすら山の中を走るだけですけど、季節によって景色が変わります。爽やかで多くの花が咲き始める春、蒸せるような緑に包まれる夏、紅葉の美しい落ち葉が舞う秋など、生活舗装道路では見ることができない景色があるのです。
先日発売された、この本に「必走絶景林道22」という項目がありました。
この項目の一番最初に紹介されていたのが、虫明林道です。私も長年オフロードバイクを乗っていたくせに知らない林道でした。海を見ながら走る林道は全国でも珍しいらしいです。私もこの本の写真を見てぜひ行ってみたくなったのです。
ドタバタの虫明林道
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虫明湾の北側の山を抜ける、全長約6kmの林道です。黄色のラインが本線で邑久町漁協から岡山いこいの村に抜けます。途中支線はたくさんありますが、オレンジ色のラインの支線が一番長く、岬の突先が終点の見晴らしの良い場所になります。
今回は支線を走ってません。ネット情報を見るとかなり道幅も狭くガレて崩れているので、オフロードバイクで行くところのようです。ジムニーでも行けるらしいですけど・・・最後まで行けるのかな?
岡山ブルーラインの虫明ICから東に1.5kmほど走ると、虫明湾に出ます。ここから北に見える山に入っていくのですが、入口がわかりにくく迷子になりました。
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虫明の集落は中に入ると道が狭いし、生活道路は回避したいので、邑久町漁協から湾沿いに山に向かって進みます。船着き場で道路の上にコンベアが通ってますけど、ここは公道なので通行可能です。橋を渡って左折すると五差路の起点に出ます。ここを山側に進みます。
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しばらく道なりに走ると、牡蠣殻処理場の裏に出ます。さらに進むと道が開けます。
おおーーっ!
本に載っていた場所はここかあ。なるほどこれは良い景色ですね。
この辺りは牡蠣の養殖が盛んで、たくさんのイカダが浮かんでいます。絶景というよりは、日本の原風景という趣きですね。なんとも風情があります。
このイカダは竹で組んであります。当日も漁港では竹を刻んで新しいイカダをつくっていました。
しばらく走ると広場に出ます。当日知ったのですが、ここはパラグライダーの着陸場でした。
本当はここに駐車すると着陸の邪魔になるので自粛しないとダメみたいです。
この方は上手に避けていただけましたが、屋根を踏まれても文句は言えませんから端に駐めたほうが良いですね。
この広場からは海に出られます。ただしあまりキレイな場所ではありません。釣りをしている人もいましたが、ここで野営するのは気が引けます。
そこらじゅうにいるカニを捕まえることにも飽きたので、先に進みます。
知る由もありませんが、フラットダートで平和だったのもここまででした。ここからは徐々に道幅が狭くなり、石が大きくなり、岩が道を塞ぎ、道が崩れてきます。
木の枝がボディに当たり嫌な音がします。あーあ。傷だらけで嫌だなあ・・・と思っていたのは最初だけ。そのうち道幅ギリギリのところを通過するときは山側の木々にボディを当てるしかありません。谷側に脱輪したら終わりですから。もうね、ミニ四駆のコースのように木や土をガイドにして進むしかないのです。ランクルでは方向転換もできませんから、もし通行不可の場所に当たれば、バックで引き返すしかありません。
何度か転がっている岩を手運びで端に動かしたり、歩いて先を見ながら進みましたが、方向転換できるところに出たときに心折れて引き返しました。家族が一緒に乗っていて不安がってましたし、先が分からない恐怖に耐えられませんでした。こんなことなら、ネット上にアップされている動画で道の状況を予習しておけば良かった・・・後の祭りですね。
こんな状況で必死でしたから写真は撮ってません。ははは。
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自宅に帰ってからグーグルマップ(航空写真)と照らし合わせてどこまで進んだのか確認すると、支線との分岐まであと少しでした。
なんだか悔しいので、終点の岡山いこいの村側から入ってみました。こちらもしばらくは平和なフラットダートが続きます。
途中、山が開ける絶景ポイントがあります。分岐まで進み引き返しましたが、こちら側は道幅にも余裕がありました。
結果的に、本線完走できませんでした。しかし実際は両入り口から分岐(近く)までピストンしたわけですから、ほぼ往復したことになります。中途半端で達成感はありません。私は経験値も技術も度胸もないのですから己の達成感よりも安全を優先して良かったと思います。文句も言わずについてきてくれた家族にも感謝ですね。
あああ。緊張しすぎて疲れました。
あくまで私の体感のお話です。
本線はオフロードバイクだとなんてことない林道だと思います。
やっぱり私は道幅に余裕があるフラットダートが好きです。平和にトコトコと山の景色を楽しみたいですね。
【参考動画】
ジムニーで、岡山いこいの村側(終点)から本線完走する動画があったので紹介します。
クロスカブで、岡山いこいの村側(終点)から本線→支線→岬突先→本線に戻る→虫明漁港 を完走する動画です。
【秘境の絶景】クロスカブで林道ツーリング 岡山県牛窓虫明(前編)ゴープロ7
【秘境の絶景】クロスカブで林道ツーリング 岡山県牛窓虫明(後編)ゴープロ7
やはり支線はランクルクラスだと無理っぽいですね。これ本当にジムニーで行けるのかな。凄いですね。