キレイな空気が欲しい
カーナビを取り付けたときに、外すことができるエアコンダクトは清掃したが、まだ手付かずの通路がある。
正直、人間は慣れてしまうのだ。タバコ吸ったりコーヒーをこぼしたりしなければ異臭を感じることはない。空気清浄機も常にオンなのでホコリっぽい感じもしない。
だから機械で計測しないかぎり、エアコンダクト内のホコリ・チリを感じることはできない。エアコン臭は少しするけどね。
要のブロアファン
ランクル70は、エアコンフィルターは無いし、ダクトはダッシュボード内のみである。あまり清浄性にこだわっても仕方ないのだけど、エアコンが使えなくなると夏場はとても耐えられない。汚れなんて特に気にしない人でも、ブロアファン(モーター)のチェックはしておいたほうが良いだろう。
ランクル70のブロアファンは、助手席側のダッシュボード下にある。(緑枠内)
ブロアファン外すのも簡単で、下部にあるタッピングネジ3本を緩めて、モーターのコネクターを外すだけだ。
タッピングネジ位置(赤丸)このネジ頭は トルクス T25 だが、溝が切ってあるのでマイナスドライバーでも回すことができる。奥のネジは回しにくいけど。
中心のシルバーの円柱がモーターである。
19年分の汚れ
全体の写真を取るのを忘れてしまった。
ファンは、センターのフランジナットを緩めるだけで外れる。裏側にワッシャーが入っているので紛失注意。
取り外したファンはやはり汚かった。写真だと分かりにくいけど小さなホコリが積み重なっている。中性洗剤で洗うと水が真っ黒になった。一枚一枚を洗うのは大変である。
ハイ。ピカピカになった。これだけでもやった甲斐があるよね。人間なんてイメージに左右される生き物なのだ。このファンのイメージでエアコンの空気がキレイになった気がするのだ。
ブロアモーターのメンテナンス
モーターの分解
ファンを外した状態で、裏蓋のネジ2本を外すだけでモーターは分解できる。
蓋の境界にテープが貼ってあるので、それも剥がす。
うわあ。予想どおりホコリとカーボンブラシかすが散乱していた。意外にカーボンブラシの残量は多い。これはエアコンつけなければ消耗しないから個体差があるのだ。カーボンブラシのみの純正部品は出ないので、前オーナーはエアコン使わない人だったのだろう。
ブラシユニットを外すと、虫がいた。(虫が苦手な方ごめんなさい)冷却用のパイプから侵入したのだろうけど、ビックリしたよ。
コミュテーターもそれなりに摩耗しているけど、まだ使えそう。とりあえず今回はカーボンブラシ交換もしないので、洗浄のみとする。
モーターの洗浄
パーツクリーナーを含ませたウエスで、汚れを拭き取っていく。軸受は表面の汚れだけ取って、なるべく触らないようにする。
このとき初めて知ったことだが、このモーターのメタル軸受には、顕微鏡で見ることができる微細な穴(隙間)があり、オイルが浸透するようだ。メタル軸受の周囲には
フェルトがあり、そこにオイルを含ませておくと自動的に給油される仕組みだ。
知らなかったのでオイルを用意していなかった。よってなるべく軸受を触らないようにして、後日給油する予定である。ちなみにオイルはタービンオイルを使用。
コイル部分は完全に洗えない。エアブローを併用して隙間に入ったゴミを除去する。
モーターの組み立て
バラした逆の手順で組み立てる。カーボンブラシを押さえたまま、コミュテーターに設置するのが少々難しいかも。アーマチュアが周囲の磁石についてセンターがズレやすい。
あとは、この組立てたブロアファンユニットを、本体に取り付けて、コネクター挿して終了。
壊れたときを想定しておく
今回は、カーボンブラシの残量があったので交換しなかったが、一応新品のカーボンブラシを用意していた。前述の通り、純正部品でカーボンブラシ単体は出ないので、電動工具のカーボンブラシを流用するのが常套手段になっている。
ネットの情報を参考にこれを購入したけど、全くサイズが違った。12Vと24Vではブラシのサイズも違うのかもしれない。なんでも早合点して鵜呑みにしてはならないということだ。DIYの基本は現物合わせなのだ。
ちなみに、純正カーボンブラシの断面サイズは、5.9mm×6.9mmである。よって6×7サイズのカーボンブラシならば、無加工でいけると思う。銅線のハンダ付けは必要。
カーボンブラシが無くなるのは、もうしばらく先だろうけど、焦らないように事前に予備を用意しておこうと思う。