シートウレタン交換(後編)
前回の続き
座面張り生地の補修
ホグリング固定部分の補修

ホグリングを外すときに破れてしまったプラスチック芯固定用布。適当な当て布に接着剤を縫って補修しました。
座面張り生地裏面の状態

黄色い粉の正体はこれでした。
両サイドのウレタンスポンジが加水分解してボロボロになっています。

特にシートウレタンも破損していた部分は、かろうじて形状を保っていますが触るとボロボロと崩れてきます。
完全な修復をするならば、生地の縫い糸をバラして加水分解しているウレタンスポンジのみを交換して再度縫い合わせると良いのでしょうが、手間がすごく掛かります。それに元通りに縫い合わせる技術もありません。
幸いセンターの分厚いウレタンスポンジは生きているので、サイドウレタンスポンジが崩れ落ちて来ないように、似たようなウレタンスポンジシートで覆いかぶせることにします。
使ってウレタンスポンジシートはコレです。
トリコット付ウレタン 「カネフォーム3mm」

ウレタンスポンジに薄いストッキングのような布が裏打ちしてあります。
座面張り生地裏面の補修作業

まずはコピー用紙などで型を取ります。

型紙をウレタンスポンジシートにまち針で固定して、型通りにカットします。

サイドウレタンスポンジの上に型取りしたウレタンスポンジシートを置きます

張り生地の表に糸が出ないように、既存のミシン位置の少しだけ外側を縫っていきます。このウレタンスポンジシートは実際に使うときには見えなくなりますし、常にテンションが掛かった張り生地とシートウレタンの間に挟まりますから、ズレない程度の固定でOKです。私は手縫いで目を粗く縫ってます。

反対側も同じ処理をします。
座面張り生地の組立て

シートフレームはこの機会に掃除しておきます。スプリングの破損があれば交換になります。

シートウレタンとシーフレームを仮合わせしてみます。
レバーアジャスター用のワイヤの取り回しも確認します。

余談ですが、新品のシートウレタンには、すが多く入っています。大きな穴は補修されています。材料や製法が変わったのかもしれません。まあ見えなくなるので問題ありません。
ホグリング固定
まずは座面張り生地上面をシートウレタンに固定します。

鉄芯を通します。

写真のようにホグリングを通します。新品の状態だと開きすぎてやりにくいので、あらかじめ少し潰して開口部を狭くしておくと通しやすくなります。

ホグリングを潰して、尖った先端を重ねます。上手く丸まらなければラジオペンチで修正します。重なった先端は尖っているので、危なくないようにクルっと回して内側にします。

プラスチック芯部分も同じようにホグリングで固定します。
座面張り生地かぶせ
肝心なところを写真を取り忘れています。ははは。

新しいシートウレタンは大きいので、座面張り生地をかぶせるのはコツと少々の力が必要です。基本ウレタンをギュッと縮めながら奥に押し込んで行く感覚です。ゴリ押ししてはなりません。座面張り生地の角が裂けてしまいます。私も少し縫い目が広がってしまいました。
シートフレームとシートウレタンは分離したほうが、シートウレタンに入れやすいけど、最終的にシートフレームを合わせるときに座面張り生地を少し剥がさないないと入りません。ここらへんは実際に手を動かしてやりやすい方法を見つけてください。

座面張り生地とシートフレームをホグリングで固定する前に、ワイヤーを通す位置を再度確認します。
全ての箇所をホグリング固定します。

座面完成!
私は我慢できなくて座ってしまいました。感想は後ほど。
シート組み立て
省略します。
バラした逆の手順で組み立てるだけです。
ワイヤー先端もつけるときはペンチで潰すだけなので簡単です。
車両への取り付け

ボルト4本を固定して完成です。
シートウレタン交換レビュー
早速乗りましょう。
すぐに気づくのは座面の高さ。アイポイントが全く違います。ああ、これだけヘタっていたのですね。さらにお尻が包み込まれ、絶妙な反発具合。ムニムニ感がたまりません。ぐふふ。こ、これが新品か。今までのシートはなんだったんだああああああ。
20年経過したシートウレタンなら激変しますよ。
まあ3日も乗れば慣れてしまうんですけどね(笑)
もう数ヶ月経過しましたが、昔の状態は忘れてしまいました。
オーナー以外誰も気づかない見た目の変わらない整備ですが、効果が大きいのでおすすめですよ。