少し前に、サイド・リア周りを分解しました。
このときに、ラダーフレームの一部とサイドシル内に防錆剤(ノックスドール)を吹き付けました。
今回は、ドア内と残りのラダーフレーム内にも吹き付けました。
ドア内部防錆
ドア内張り分解
ランクル70のドア内張りを外すのは簡単です。
パワーウィンドウスイッチは、隙間にヘラ等を入れて持ち上げます。コネクターを外します。
アームレスト側面のメクラ蓋を外すと、タッピングビス(+3番)があるので外します。
ドアハンドルは、タッピングビスを外して後ろにスライドします。裏側にロッドが付いているので、内張りを剥がしてロッド固定部品(黄色いプラ部品)を回すとロッドが外れます。
内張りはクリップで固定されているので、内張り剥がしでひとつずつ外していきます。
赤丸:内張りクリップ位置
緑丸:アームレストタッピング位置
水色四角:ドアハンドル位置
紫丸:パワーウィンドウコネクター
ドア内張り修理
無理に内張りを剥がすと、内張りクリップが入る部分が裂けます。この場合は瞬間接着剤で修理しておきます。
瞬間接着剤はどこのメーカーでも問題なく付きます。瞬間接着剤は長期保存ができないし個人では大量に使うことがないので、100円程度の安物を買います。使い切れずに固まっても惜しくないからです。
アルテコプライマーがあると便利です。瞬間接着剤に塗ったところに吹き付けると一瞬で固まります。
はみ出た部分はカッターナイフなどで削り落としておきます。
内張り生地のほつれも瞬間接着剤で貼り付けます。
裏側の見えなくなる部分で瞬間接着剤を貼り付けます。布に瞬間接着剤が染み込むと化学反応熱で高温になるので注意してください。
表からは見ると補修箇所は分かりません。
内張りクリップを何度も付け外しすると割れます。こうなると交換しかありません。ランクル70の内張りには、赤紫と黄色にクリップがありますが、先端の形が微妙に違うだけで互換性があります。
純正のクリップ品番は 67771-12050
1個130円もしますから、私は社外品を使っています。なんとなく節度がなくゆるい感じもしますが、奥まで差し込むとしっかりと固定されてカタカタと動くこともありません。なにしろ安いですから1袋買っておくといざというときに慌てなくて良いですよ。
ドア内底の防錆
透明ビニールを破らないように、下側のブチルを剥がしてドア内側にアクセスできるようにします。
ドア内底は、長年の雨水侵入によるホコリやゴミが堆積しています。サービスホールから覗いて手を突っ込むことしかできないので、完全な除去は不可能です。
パーツクリーナーをを流し込み、ウエスで拭き取ります。隙間の汚れはクリーナーにチューブをつけてスプレーの力でゴミを浮かし流していきます。
両隅にあるドレン穴からゴミがでてきます。出にくい場合は細い棒などを使って掻き出します。何度もパーツクリーナーを流してゴミをできるだけ除去します。
完全に分解してドアだけにしない限り、このくらいが限界です。あまり時間もなかったのですが、さらにブラシなどを使えばもっとキレイになったかもしれません。
ノックスドール700を流し込んでいきます。700は無溶剤なので比較的匂いがキツくないので室内に面している部分の防錆に適しています。
ドレン穴が貫通していればドア内に水が貯まることはありませんが、一応底から10~5cm程度の高さまで全面にノックスドールをスプレー塗布します。
特に隅や合わせ目にはしっかりと充填しておきます。
しばらくはドレン穴から防錆剤が溢れてきます。
ついでに
ドア内張りを分解したついでに、アームレストを洗っておきます。
手掛けの部分が手垢で汚れ、凹み部にはゴミが溜まってます。
中性洗剤でゴシゴシ洗いました。いつも手が触れる部分ですからキレイになると気持ちいいですね。
ちなみにこの部品は、表面はゴムのような表皮を巻いている凝ったつくりなのです。今だったらプラスチック一体成型ですよね。ソフトでグリップも良いモノです。シンプルな内装だけどコスト掛かっています。
しばらく養生しておく
防錆剤を塗布したら、内張りを元通りに組みます。
車を動かすと振動で、しばらく防錆剤が出てくるので、養生テープを貼っておきます。1日くらいで出てこなくなります。
ラダーフレーム内の防錆
何箇所かサービスホールが空いているので、ノックスドールに付属しているロングノズルをつけて、奥まで差し込んだ後、吹き付けながらノズルを引き出します。
ノズルの先は四周に吹き出すようになっているので、内部に防錆剤を満遍なく吹き付けることができます。もちろん見えないから確認はできませんが、隙間やサービスホールからミストが出てくるので、行き渡っていると思います。
写真を取り忘れていますが、左右のラダーフレームを連結している丸パイプ内にも吹き付けます。
ラダーフレームにはノックスドール750を使います。溶剤が入っているので灯油のような匂いがしますが、外部なのであまり気になりません。こちらのほうがシャーシブラックとの馴染みも良いそうです。
ラダーフレーム内をすべて塗るとスプレー缶1本使い切る感じです。
防錆剤はサビの予防
ノックスドールはサビ面にも効果あると記載しています。サビ面を密封することでサビが進行することを抑えるためです。
私のランクル70はほとんどサビがない個体を選びました。サビはありませんが、サビ予防として防錆剤を塗布しました。これで10~20年ほど効果があれば良いと思ってます。定期的にチェックしながら10年以上サビが発生しないならコストパフォーマンスはかなり良いと思います。
幸い私が住んでいるところはほとんど雪が降りません。年間降雨量も少ないところです。しかし林道に入って泥だらけになると閉鎖部に水分が入ったままになりやすいですからサビが発生するかもしれません。
私はあと何年ランクルに乗れるでしょうか。長くてもあと35年ほどでしょうから泥遊びをしなければ、たぶんボディーやフレームが朽ちることなく乗ることができるのでしょう。防錆剤を塗っておけば安心できますよね。